- 2006-07-30 (日)
- books
「海馬」読了。
僕は糸井重里、という人が面白いことをしているとは思っているし、
尊敬もしている。
でも別にファンというわけではない。
たとえば「ほぼ日」とかは、
コンテンツがとても面白いけど、どうも読む気がしない。
もちろん読んでいけば、色々面白いことが書いてある。
「便利にしない」、「不便なほうがいいこともある」みたいな
ことをどこかで読んだ気がするけど、強烈なファンはあのナビゲーションで
色々、自分で歩くようにコンテンツの迷路を歩くと、いいのかもしれないけど、
僕のようにライトなユーザーはどこをどう探せばいいのかも分からず、
いいやっ、って思って「戻る」ボタンを押してしまう。
やっぱり記事が記事とつながる時代じゃなくて、
トップページから読者が訪れることを意識しているんだろうなぁ〜。
でもRSSとかで読めたら、すごい便利なんだけどなぁ、とつくづく思う。
と、話はちょっとそれたけど「海馬」。
面白かった。糸井さんは気付くことが仕事になっている。
それってすごい。モノとモノの関係性、コミュニケーションとか、
とにかく「気付く」。気付いてお金をもらっている稀有な人だと思う。
もちろん、その「気付く」ためには、それまでの色んな人生経験だとか
仕事で得た知恵、というものがあるからこそ、気付くことはできるのだと思う。
しかし、この本で彼のスタンスは、○○のプロフェッショナル、という立場ではなく
別に誰でもがあるような子供の頃の話だったり(実際はなかったりするし、何より
それを覚えていなかったりする・・)権威をとにかく持ち出さない。
人は権威を持ち出したがるし、持ち出されると意外と安心するものだと思う。
自分がいつも語っている得意なネタ、どこかの雑誌で読んだような18番のネタ、
この本では糸井さんは、そういうネタを持ち出さない。なんというか、
武器も持たずに素手で立っているような、そんな感じがした。
池谷裕二さんという人もとても面白い。
脳、その中でも海馬を研究しているということで、
今までに聞いたことのないような話をたくさんしてくれる。
けれど、この本の中でゴールを決めているのは糸井さんだ。
やっぱり池谷さんの話も面白いけれど、この本の中でスルーパス、
ちょっと想像できないような池谷さんのパスを、しっかりゴールにまで
導いているのは糸井さんだ。
本の内容も面白いけれど、そういう対談の妙、というか、
そういうところもこの本の魅力だと思う。
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